最近読んだ本

2009年9月 9日 (水)

心平式とは?(「音の歳時記」)

那珂太郎の詩「音の歳時記」、何日か前の天声人語(朝日新聞)で取り上げられたのを読んだ人も多いと思う(全文は こちら だが、1週間過ぎると見られなくなるかも)。そのとき初めてこの詩を知ったのだが、「一月 しいん、二月 ぴしり、三月 たふたふ」なんていいね、読んでみたいね、というわけで、ネット検索。

詩だからどこかの詩集に入っているということになるだろう。アマゾンで「那珂太郎」を検索すると詩集がいくつかヒットするが、そのどれに「音の歳時記」が入っているのかわからない。そこで Google で「那珂太郎」「音の歳時記」で検索。おお、たくさんヒットする。天声人語に載ったから、あちこちのブログで取り上げられているみたい。でもこちらはこの詩が入っている詩集が知りたいのだから、ブログは素通り。

続きを読む "心平式とは?(「音の歳時記」)"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年8月30日 (日)

『本・そして本 読んで書いて五十年』

杉浦明平(みんぺい)著、筑摩書房

I 部が本や読書にまつわる諸々の話。エッセイ風の軽い読み物から「河上肇論」のような力作(と私は感じた)までバラエティーに富んでいる。II 部は書評。

これは健文庫(父から受け継いだ蔵書を自分でこう呼んでいる)の一冊で、杉浦明平という人を私はこの本を読むまで知らなかった。ウィキペディアによると小説家・評論家で、作品のタイトルを見ていくと、興味をそそられるものがいくつかある。今でも手に入るなら、読んでみたい。

続きを読む "『本・そして本 読んで書いて五十年』"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年5月22日 (金)

『街道をゆく』全43巻

司馬遼太郎著、朝日新聞社

いわずとしれた、司馬遼太郎の代表作の一つ。「週刊朝日」に長く連載され、その突然の死によって、第43巻『濃尾参州記』が未完のままとなる。司馬遼太郎というと歴史小説の傑作がいくつもあるが、私は小説じゃない作品の方を多く読んでいるかも。対談集とか、とてもおもしろい。

さてこの『街道をゆく』、紀行文ではあるが、普通の紀行文ではない。その土地を旅しながらも、司馬遼太郎の博識は時間と空間を飛び越え、読者をさまざまなところへ連れ回す。本当に、なんという膨大な量の知識だろう。読者としては、へえ〜、なるほどぉ…などと感心しながら司馬さんの語り口に身をゆだねればよい。特に歴史好きにはたまらないシリーズだと思う。

続きを読む "『街道をゆく』全43巻"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年4月10日 (金)

『天ぷらにソースをかけますか?』

副題:ニッポン食文化の境界線
野瀬泰申(やすのぶ)著、新潮文庫

日本経済新聞のホームページ「NIKKEI NET」で2002年11月に始まった連載「食べ物 新日本奇行」を本にまとめたもの。この連載は地方による食文化の違いをさまざまなテーマに沿って調査したもので、ある質問(たとえば本のタイトルにもなっている「天ぷらにソースをかけますか?」)に対するサイトでの投票(VOTE)によって地域性(があるのかないのか)を見る。読者からは、投票だけではなく、質問に対する補足情報や関係ない情報までがメールで寄せられるので、それも随時紹介するというかなり読み応えのあるコーナーになっている。

続きを読む "『天ぷらにソースをかけますか?』"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年2月25日 (水)

「極北の事例」という言葉

宮部みゆきの『楽園』(文藝春秋)を読んだ。

これはあの有名な『模倣犯』の続編ではないが、『模倣犯』に出てきたフリーライターの女性が、ある依頼にこたえようと動くうちに思いがけない事件にかかわっていくという内容で、それだけに、『模倣犯』の事件のことが犯人の名前とともに随所に顔を出す。まだ文庫になっていないようなので仕方なく図書館で借りたが(笑)、読者を引き込むことでは定評のあるこの人のことだから、上下2冊あるけれどどんどんページが進む、そんな作品だ。さすがにうまいなあ、と思う。

続きを読む "「極北の事例」という言葉"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年7月22日 (火)

アン・シャーリーに再会する

誘ってくれる人があって、銀座の教文館ビルに『赤毛のアン』誕生100年記念の展示を見に行った。

『赤毛のアン』といっても、実際はアン・シリーズを日本に紹介した翻訳者・村岡花子さんの業績(手書きの翻訳原稿など)や日本で出たアン・シリーズの表紙の展示など。村岡さんが教文館に勤めておられたことを初めて知った。

『赤毛のアン』シリーズは私の青春の愛読書。中学に入って電車通学をするようになり、駅の近くの本屋で自分で本を選ぶ楽しみを知ったころに出会ったこのシリーズの装丁は、その本自体はもう手元にないのに、当日会場で見つけたときに「ああ、これこれ!」とすぐ思い出せたほど、私の記憶に残っていた。『赤毛のアン」だけは、小学校時代に両親が買いそろえてくれた「少年少女世界文学全集」(講談社)で読んでいたが、この本屋で初めて続編があることを知ったのだ。

続きを読む "アン・シャーリーに再会する"

| | コメント (1) | トラックバック (0)